マイクロプラスチック 海洋汚染

【研究論文まとめ】マイクロプラスチックが及ぼす魚や海洋生物への影響

投稿日:

 

ウミガメがクラゲと間違ってプラスチックを食べてしまっているという話は聞いたことがありませんか?

膨大な量の海洋生物の口に入るようなサイズのマイクロプラスチックが海を漂っているのは事実ですが、これらのプラスチックはどのように海洋生物に影響を与えるのででしょうか

「プラスチックによって魚やウミガメは本当に死んでいるのか?」という疑問について調べてみました。

 

プラスチックだけでなく、人間が使う農薬や除草剤が海に流れ込むことで、海洋汚染が進んでいます。

また、工場などから流れ込む鉄、アルミニウム、銅、マンガンなどの金属による海洋汚染で快脳生物の健康被害が懸念されています。

これらの免疫力の低下や生殖活動の変化、発がんの原因など有害な影響を与えることが明らかになっています。

農薬は、人間の健康被害としても問題視されています。

 

この記事では、

学術的な論文に基づいて、(マイクロ)プラスチックが及ぼす海洋生物への影響をまとめています。

 

参考論文

Microplastic in marine organism: Environmental and toxicological effects, Environmental Toxicology and Pharmacology, Volume 64, December 2018, Pages 164-171

 

この記事を読めば、

プラスチックがどのように海の生態系に影響を及ぼしているのか理解できます。

 

うみがめ
死ななくてもプラスチックは食べたくない!

 

マイクロプラスチックが及ぼす魚や海洋生物への影響

 

海洋に存在するマイクロプラスチックは私たち人間の活動によるものです。

例えば、プラスチックのポイ捨て、排水溝を通じて流れ込む歯磨き粉、釣具などがあります。

増え続けるプラスチックはどんどん海洋に蓄積され続けています。

 

大きめのプラスチックは、海洋生物の体に傷をつけたり、体に巻き付いたりしてしまいます。

また、飲み込んでしまうと体内から臓器を傷つけてしまうこともあります。

 

マイクロプラスチック(5 μm 未満)は、貝やヒトデ、またウミガメや海鳥、魚などの生物海洋生物が摂取してしまう恐れがあります。
基本的にこれらのマイクロプラスチックは、化学成分で構成されています。

身体に取り込まれたプラスチックはそのまま排泄される可能性もありますが、海洋生物には、これらの化学成分を消化する機能がないため体内に蓄積されることあります。

 

また、海洋生物の健康被害が拡大すると、生態系全体に影響を与える可能性があります。

また、小さなマイクロプラスチックは細胞レベルまで侵入する可能性があり、私たち人間の健康被害も懸念されています。

具体的には発がんのリスクなどが示唆されています。

 

マイクロプラスチックの魚への影響

 

捕獲された魚からマイクロプラスチックが検出されたことは複数の論文で報告されています。

魚の種類や環境、魚の成長段階によって具体的な影響が変わってくるので、全てのケースに当てはめることは難しいのが実情です。

 

しかし、マイクロプラスチックの影響を調査した論文では、有害な影響が報告されています。

マイクロプラスチックによる魚の影響を報告した論文では、その影響はマイクロプラスチックの大きさや濃度に関係しており、濃度が高いと死にいたることが報告されています。

直径 5 μm のマイクロプラスチックは腸や肝臓に蓄積しており、20 μm 程度の大きめのプラスチックはエラと腸のみに蓄積されていることが報告されました。

 

マイクロプラスチックは、正常な代謝の妨げや炎症の原因になっていることが示唆されています。

さらに生殖機能や遺伝子の発現低下が観察されており、今後の生態系に対する永続的な影響が心配されています。

つまり、現段階で顕著な絶滅や生態系の変化が確認されなくても、世代を超えて影響していく可能性があり、長期的に生態系を崩していく可能性があるということです。

 

マイクロプラスチックの他の海洋生物への影響

大きなクジラは、一度に大量の海水を飲み込むことができるため、マイクロプラスチックも一緒に摂取してしまいます。

過去に、ヒゲクジラやザトウクジラ、ツチクジラ、さらにイルカの胃腸からプラスチックが確認されています。

消化器官に直接影響して、病気になってしまったり、そのまま死んでしまう可能性もあるとされています。

 

ウミガメがプラスチックを間違えて捕食してしまうケースも確認されており、クジラやイルカと同様に胃腸などの消化器官に影響し、病気を引き起こしたり、免疫の低下、栄養失調などの原因になる恐れがあるされています。

また、プラスチックが体内に蓄積されると、泳ぎ方や捕食活動にも影響し、ウミガメの繁殖や成長に悪い影響を与える可能性があります。

ウミガメを物理的に傷つけてしまうプラスチックは溺死や餓死を招き、ウミガメの生態に多大な影響を与えるとして懸念されています。

 

マイクロプラスチックの生態系への影響

 

上記で説明したように、プラスチックは海洋生物の病気の原因になったり、繁殖や成長に悪い影響を与えたり、最悪の場合、直接的に影響して海洋生物が死んでしまうことがあります。

また、体内に蓄積されたプラスチックは食物連鎖を通じて間接的に他の海洋生物に蓄積されていく可能性もあります。

例えば、共食いをする海洋生物や、魚を食べる海鳥などです。

捕食対象にプラスチックが蓄積されている場合、その生物を食べた海洋生物の体内に蓄積されていきます。

ある海洋生物がプラスチックによって病気になったり繁殖しなくなったりすると、食物連鎖によって生態系全体に悪い影響を与えかねません。

この問題は人間にとっても他人事ではなく、魚や海産物を食べる私たちに食を通じて影響する可能性があります。

また、生態系が崩れると自然の秩序も壊れてしまい、環境問題など私たちの生活に多大な影響を与える可能性があるのです。

 

まとめ

 

海洋生物がプラスチックを食べてすぐに死んでしまうという訳ではありませんが、最悪の場合、死にいたるケースがあります。

その生物が死にいたることがなくても、繁殖や成長に影響して二次的に生態系に影響します。

 

プラスチックの海洋生物への影響は大きく2パターンあることがわかりました。

 

1. を通じて体内に取り込まれるパターン

体内に取り込まれたプラスチックは消化器官に影響を与え、臓器を傷つけたり病気を引き起こしたりする可能性があります。

2. 身体を物理的に傷つけてしまうパターン

プラスチックが原因で、海洋生物が怪我をしてしまったり、正常に動けなくなってしまい、病気や溺死、餓死を引き起こす可能性があります。

 

プラスチックは海洋生物の繁殖や生態系に影響して、私たちの生活にも影響する恐れがあります。

生態系が崩れ始めると、私たちが食べるものや環境全体に影響して、あらゆる面で私たちの生活も変わってくるでしょう。

魚が死んでしまうことはなくても、私たちが食べる魚にプラスチックが蓄積されていれば他人事ではないですよね。

今では当たり前にしていることが、近い将来当たり前ではなくなる可能性があります。

-マイクロプラスチック, 海洋汚染

Copyright© ウミガメ日記 , 2024 All Rights Reserved Powered by AFFINGER5.